[호리츠바학원③ 드라마씨디] 宝探しゲームにドッキドキ (일본어 대본)
スペシャルドラマシーディー
「私立・堀鐔学園 ③」宝探しゲームにドッキドキ
■ オープニング
黒モコナ: 私立・堀鐔学園。幼等部・中等部・高等部・大学・大学病院とでなるこの巨大な学園は、とある人物が私財のみで完成させたひとつの都市であり
白モコナ: 寄宿舎・研究所・映画館・病院・銀行などありとあらゆる施設が整ったこの学園としには、学生、職員、関係者、その他家族など合わせて、なんと1万人以上が登校、生活している
黒モコナ: と。何だかどこかで聞いたような設定の、堀鐔学園。今回は、堀鐔学園の名物先生達のお話
■ 昼休み
■ 堀鐔学園・理事長室
SE (有子、黒鋼、ファイ、会議中。書類をめくる音)
有 子: じゃ、運動部、文化部、共に今年の予算はこの提案書どおりという事で
ファイ: わ―い。お疲れ様でした、有子先生
有 子: 黒鋼先生、ファイ先生も予算組みご苦労様
ファイ: いいえ―。文化部のみんな喜びます―。運動部のみんなも。ね、黒様先生
黒 鋼: おう
有 子: 10月の恒例行事もこれで終了っと
SE (書類を机に置いて、立ち上がる有子)
SE (理事長室の窓をあける)
SE (昼休み中、校庭にいる生徒達の声が聞こえる)
有 子: は―。それにしても、平和ねぇ
ファイ: ですね―
黒 鋼: 平和でいいじゃねぇか
有 子: いいんだけど、つまらないのよね。平和は適度に乱れてこそよ
黒 鋼: 何さらっと不穏な事言ってんだ
有 子: (無視して) つまらない時は、やっぱり楽しくなきゃねぇ
SE (黒鋼、机の上に置いてあった書類を集めて)
黒 鋼: (悪い予感) 終わったな。終わったよな。俺は次の授業にの準備をしたいくから……
有 子: (許さず遮って) だから。ゲームをしましょう!
ファイ: わ―い、ゲ―ム―
黒 鋼: (負けないで) 二人で仲良くやってくれ。じゃあな
SE (出て行こうとする黒鋼)
有 子: ええ。二人でやってもらうわ。貴方とファイ先生で
黒 鋼: (理不尽) なんでだよ!!
■ タイトルコール
『私立・堀鐔学園』第3話・宝物探しゲームにドッキドキ!
■ 放課後
■ 理事長室
有 子: (はりきり) さ―て、点呼とるわよ―。サクラちゃん
サクラ: はい
有 子: ひまわりちゃん
ひまわり: はい
有 子: 小狼君
小 狼: はい
有 子: 小龍君
小 龍: はい
有 子: 百目鬼君
百目鬼: はい
有 子: 四月一日君
四月一日: はい
有 子: モコナ
白モコナ: は―い
有 子: モコナ
黒モコナ: はい
有 子: (満足) ん。全員揃ったわね
四月一日: 有子先生、質問があります
有 子: モコナは名字よ。ちなみに名前は、ソエルとラ―グ
四月一日: (びっくり) まじすか?! 知らなかった……(気づいて)じゃない! なんでおれ達放課後に、理事長室に集められてんですか?
有 子: ま―、ご機嫌斜めねぇ。また女子に、『四月一日君っていいひとだよね。でも彼氏って感じじゃないかな』って言われたの?
四月一日: な! ちょ!
ひまわり: (無邪気) 言われたの? 四月一日君
四月一日: いいいい、言われて
百目鬼: たな。昨日
黒モコナ: さらっと、ひどいな
小 狼: そんな事ないよ、四月一日君
サクラ: 四月一日君は凄く優しいし
小 龍: 料理もうまいな
サクラ: お裁縫だって
ひまわり: うん、本当に
四月一日: (嬉しい) ひまわりちゃん
ひまわり: お嫁さんに欲しいよね
SE (こける四月一日)
白モコナ: 一番ひどい
有 子: さ、四月一日でコントはこのぐらいにして
四月一日: 四月一日『で』ってなんですか! 『で』って!
有 子: 理事長室に集まってもらったのはね
四月一日: いじった上に流すんですか!
有 子: ちょっと手伝って欲しいことがあるのよ
白モコナ: なぁに? 有子先生
有 子: 宝探しをするの
黒モコナ: いつ?
有 子: 明日の休校日。この堀鐔学園でね
百目鬼: おれ達がですか?
有 子: いいえ。探すのは黒鋼先生とファイ先生。貴方達にはその宝探しのヒントを与える役をやって欲しいの
モコナ達: おもしろそう!
サクラ: どこでやるんですか?
有 子: 学校内よ
小 狼: 何を探すんですか?
有 子: (意味ありげに) ファイ先生の、大事なものよ
■ 翌日
■ 堀鐔学園・校門
ファイ: 綺麗な夜空だねぇ
黒 鋼: (不機嫌) ……
ファイ: (ご機嫌) 夜でも宝探し日和っていうのかな
黒 鋼: (不機嫌) ……
ファイ: 黒る―先生、お話してよ―
SE (黒鋼のほっぺたをひっぱるファイ)
黒 鋼: (痛い) ひゃめれ!
ファイ: やっとお話してくれた―。せっかく一緒に夜の校舎で宝探しするんだから、仲良くしようよ―
黒 鋼: 俺ぁやるなんて一言も言ってねぇ!
ファイ: でもやらないと、運動部も文化部も予算減らされちゃうよ―
黒 鋼: (悔しい) う……
ファイ: オレ、せっかく動きやすいように、シャツとジーンズで来たんだよ―。黒りん先生はいつもジャージだけど(※韓国で'ジャージ'と言うなら、とても危険です。韓国人達はそれをチンポ'とか'金玉'などの言葉に思います。)
黒 鋼: 俺ぁこれが一番動きやすいんだよ。お前だって、それ前にボタンひっかけてぶっ飛ばしてヤツじゃねぇかよ
ファイ: ちゃんと繕ったも―ん
黒 鋼: 俺の裁縫道具持ち出してな
ファイ: 職員宿舎で御隣どうしなんだから、いいじゃん。ほら、袖すり合うも多勢に無勢ってね
黒 鋼: 意味わかんねぇぞ!
ファイ: あはは。ま、一緒にがんばろ―よ―。有子先生、どこで見てるか分かんないから、やる気見せないと―
黒 鋼: くっそ―。あの我が儘理事長め!
SE (校内放送から声)
有子・放送: 誰が我が儘ですって
黒 鋼: 校内放送でつっこむな!
ファイ: (感心) 見てるだけじゃなくて聞いてた―
有子・放送: 20時30分。時間ぴったりね
黒 鋼: (ぼそっと) 1分でも遅刻したら罰金だといったのは、そっちじゃねぇかよ
有子・放送:
はい、私語は慎んで黒 鋼: だから、どっから聞いてんだよ!
有子・放送: では、『ドキドキ! 堀鐔学園で宝探し! 見つからなったらお仕置きよ・行列が出来る湯煙殺人事件』を始めます
ファイ: わ―い
SE (ファイ、拍手)
黒 鋼: (つっこみ) 明らかにタイトルの後ろらへん、関係ねぇだろ!
有子・放送:
さて。今回の宝物は、『ファイ先生の大事なもの』です黒 鋼: なんだそりゃ
ファイ: ええ―。恥ずかいな
黒 鋼: 恥ずかしいもんなのかよ
ファイ: って、いうか。分かんない
黒 鋼: どういう事だ
有子・放送: 今日、ファイ先生の一番大事なものを、この学園に預かりました。ファイ先生には不許可で
黒 鋼: 犯罪だろう!
ファイ: あははは
黒 鋼: (つっこみ) 笑い事か!
有子・放送: タイムリミットはこれから1時間後。もし宝物を探せなかったら、黒鋼先生とファイ先生は一か月私の下業になって貰います
黒 鋼: ……帰る
有子・放送: 棄権は認めません
黒 鋼: どんな理屈だよ!
ファイ: (お気楽) 有子先生だからねぇ
黒 鋼: (理不尽) 探しゃいいんだろう、探しゃあよ! なんだその宝物ってのは!
有子・放送: それは秘密です
黒 鋼: (怒り心頭) ふっざけんなよ!ファイ: 楽しそうですね―。でも、宝物が何か分からないで探すのちょっと大変だな―
有子・放送: だから、ヒントを用意しておいたわ
黒 鋼: (信じられない) ヒント?
有子・放送:
宝物は、同じだけれど同じじゃないものよ 黒 鋼: ……なんだそりゃ有子・放送:
では。始めましょう
SE (開始を告げる鐘)
黒 鋼: それだけかよ! これからどうすりゃ……!
モコナ達: まかせて!
黒 鋼: (びっくり) うわっ!
白モコナ: モコナ達がヒントをあげる
黒モコナ: クイズに答えたらな
黒 鋼: 今日は休みだろうが。それもこんな遅くに!
白モコナ: 有子先生に頼まれたの
黒モコナ: 今日はみんなで、学園内の宿泊施設にお泊りだ
ファイ: いいね―。オレも一緒に泊まりたいな
白モコナ: 宝探しが終わったらね
黒モコナ: じゃ、行くぞ
白モコナ: ルルとララがいます
黒モコナ: 二人はそっくりだけど、どっちかが天使でどっちかが悪魔だ
白モコナ: 天使はいつも本当の事を言い、悪魔はいつも嘘をつきます
黒モコナ: どっちかが悪魔でどっちかが天使か知りたいんだ
白モコナ: どっちか一人に一回だけ質問出来るよ。さて
モコナ達: なんて質問すればいい?
黒 鋼: ……あぁ? (意味不明)ファイ: 『貴方はルルちゃんですか?』
モコナ達: 正解―!
黒 鋼: (納得いかない) なんでだ?
モコナ達: 次のヒントは、調理実習室です
ファイ: 了解―。ありがとね―
モコナ達: がんばれ―
SE (黒鋼、ファイ、駆け足で移動)
黒 鋼: (まだ納得いかない) なんで、あれで分かるんだ?
ファイ: ルルちゃんが天使だとするでしょ。答えたのがルルちゃんなら答えは『はい』。答えたのが悪魔のララちゃんでも、『はい』になる。次は、ルルちゃんが悪魔だとする。答えたのがルルちゃんなら答えは『いいえ』。答えたのが天使のララちゃんでも、答えは『いいえ』になるよね。だから、ルルちゃんが天使なら答えは『はい』になって、ララちゃんが悪魔なら、答えは『いいえ』になる
黒 鋼: (理解出来ない) ……なんでだ
ファイ: (流して) さ―手、調理実習室に行かなきゃね―
黒 鋼: (やっぱり分からない) だからなんでだよ
■ 調理実習室
SE (ファイ、扉を開ける)
黒 鋼: (まだ考えてる) ルルとララで……
ファイ: (無視) こんばんは―。ぁ、四月一日君と百目鬼君
百目鬼: こんばんは
四月一日: こんばんは、ファイ先生、黒鋼先生
ファイ: 休日にご苦労様―
百目鬼: いえ
ファイ: 二人が次のヒント担当?
四月一日: はい、でも……、すみません
ファイ: なんで?
四月一日: (申し訳ない) これ、おれが考えたんじゃないですから
ファイ: ん??
黒 鋼: (小声で) ルルが天使で、ララが悪魔、いや天使か……
四月一日: (申し訳ない) この角煮まんじゅう。2つのうちのどちらかに、死ぬほどカラシが入っています
ファイ: あ―。カラシが入ってないのを当てればいいのか―
百目鬼: 違います
ファイ: んん?
百目鬼: カラシが入ってるのを当てて、完食してください
ファイ: あははははは (ほら、笑ってるバイじゃねだろう、この馬鹿野郎!!)
四月一日: 有子先生が考えたんですからね、おれじゃねぇっすから
ファイ: やんちゃするな―、有子先生。でもヒント欲しいし、やるしかないねぇ、どうぞ黒ぴょん先生
黒 鋼: (即つっこみ) 俺かよ!
四月一日: すみません、本当に
黒 鋼: 四月一日君悪いんじゃねぇだろ。全部、あの我が儘魔女のせいだ
有子・放送: 誰が魔女ですって
黒 鋼: (びっくり) うわっ!
ファイ: 有子先生、すご―い
四月一日: つか、恐ろしいです
有子・放送: 早くしないと、ヒント出す生徒達が待ちくたびれるわよ
ファイ: タイムリミットもあるしね―
黒 鋼: くっそ―
SE (黒鋼、角煮まんじゅうを手にとる)
黒 鋼: これだ!
SE (黒鋼、食べる)
黒 鋼: (食べている)
ファイ: (楽しい) どうかな―どうかな―
四月一日: だだだ、大丈夫ですか?!
黒 鋼: (辛いが食べている)……、く、食ったぞ
ファイ: やった―
SE (正解の鐘)
四月一日: 先生、水、水!
SE (黒鋼、水を飲む)
ファイ: ナミダ眼の黒ぴっぴ先生、かわいかったね―
黒 鋼: (まだ辛い)……てめぇ、一発殴らせろ
百目鬼: 次のヒントは、音楽室です
■ 学内廊下
SE (歩いている黒鋼、ファイ)
ファイ: 黒様先生の野生のカンは凄いね―
黒 鋼: (まだちょっと辛い) 今度ああいうのがあったら、てめぇがやれよ
ファイ: え―。こういうのは生命力が強いひとのほうが、向いてると思うな―
黒 鋼: しかしさっきから行き先指定されるばっかで、肝心の宝物が何なのかさっぱり分かんねぇんだが
ファイ: そうだねぇ。あ、ピアノ
黒 鋼: 音楽室からだな
ファイ: (楽しい) 夜の音楽室からピアノって、ちょっとこわいねぇ
■ 音楽室
SE (扉、開ける)
ファイ: サクラちゃん、ひまわりちゃん
サクラ: こんばんは
ひまわり: こんばんは
ファイ: ここのヒントの係は二人―?
サクラ: はい
黒 鋼: 女子までこんな遅くに
ファイ: 終わったら、なるべく早く宿泊施設のほうに行ってね―
サクラ ・ひまわり: はい
SE (ファイ、黒鋼、ピアノの側に)
ファイ: 今、弾いてたの、ひまわりちゃんだったんだ。上手だねぇ
ひまわり: 有り難うございます
ファイ: 音楽室でピアノって事は―。分かった。次は、ひまわりちゃんの伴奏で、サクラちゃんと黒みー先生がデュエット
黒 鋼: もし本当にそうだったら、俺ぁ、この場で帰るからな
サクラ: え、えっと、違います
ファイ: 残念―
サクラ: 今からひまわりちゃんがピアノで、3つ音を出します
ひまわり: ドとか、ラとか
サクラ: それを聞いて、何の音か答えてください
ファイ: 聴音か―
黒 鋼: ちょっと待て、俺ぁ分かんねぇぞ
ひまわり: じゃ、始めます
黒 鋼: いや、だから待てって……
SE (ピアノのレ)
SE (ピアノのシ♭)
SE (ピアノのファ#)
サクラ: どうですか?
黒 鋼: いや、だから……
ファイ: レ。シのフラット。ファのシャープ
SE (正解の鐘)
ひまわり: 正解です
サクラ: (感動) ファイ先生、すごいです
ひまわり: 楽器、何かやってらっしゃるんですか?
ファイ: おれはやってない―。でも、ずっとピアノ習ってたひとが、側にいたからね
サクラ: じゃ、次のヒントは、体育館です
■ 体育館への廊下
SE (黒鋼、ファイ、廊下を歩いている)
ファイ: ひまわりちゃん、本当に上手だね―。今度の芸術祭、サクラちゃんと知世ちゃんの歌で、ひまわりちゃんの伴奏とかいいな―
黒 鋼: (何か考えている)……
ファイ: どしたの、黒様先生
黒 鋼: 宝物ってのは、ひょっとして……
■ 体育館
SE (近づいてくるバスケットボールの音)
小 龍: 手はボールに添えて
小 狼: こうかな
小 龍: シュートは手首のスナップを利かせて
SE (ボールがリングに入る音)
小 狼: 入った!
SE (ファイ、黒鋼。小狼達の側へ)
ファイ: 小龍君と小狼君だ―
小 狼: こんばんは
小 龍: こんばんは
ファイ: 二人でバスケット?
小 狼: 兄さんに教わって
ファイ: 小龍君、バスケット部だもんね―。小狼君と同じサッカー部かなと思ってたんだけど
小 龍: 顔が同じでも、性格は違いますから
黒 鋼: (何となく分かってきた)……おまえ達のヒントはなんだ
小 狼: いえ、おれ達は……
SE (突然電源が落ちる音)
黒 鋼: 何だ?!
小 狼: 電気が消えた!!
SE (何か争うような音)
SE (床に倒れるような音)
小 龍: 小狼、大丈夫か?!
小 狼: う、うん! 先生達は?!
SE (電気が点く)
小 龍: 点いた
小 狼: なんで急に停電したんだろう
小 龍: それに、何か音がした。床に倒れるような
小 狼: もみ合ってるような音も……。(気づいて)ファイ先生!
黒 鋼: 何ひっくり返ってんだ、おい!
SE (黒鋼、小狼、倒れてるファイに駆け寄る)
小 狼: ファイ先生! 先生!
ファイ: (意識がはっきりしない) あ……れ?
小 龍: 起きあがらないで。頭を打ってるかもしれない
小 狼: (心配) 何があったんですか?!
ファイ: 暗くなったとき、急に、誰かにひっぱられて……
小 狼: 誰がそんな事を……
有子・放送: 55分経過
小 狼: 有子先生に宝探しを中止して貰いましょう。ファイ先生を医務室に運ばないと
有子・放送: 残り4分
黒 鋼: (考えている)……
小 龍: 動かさないほうがいい。校医の星史郎先生を呼んで来よう
有子・放送: 残り3分30秒
黒 鋼: 宝は……
ファイ: 先生……?
SE (黒鋼、ファイの手を掴む)
黒 鋼: こいつだ
(間)
SE (正解の鐘)
有 子: 正解よ―!
SE (クラッカーの音)
SE (体育館の窓から入ってくる有子)
黒 鋼: また窓からよ!
ファイ: や―。分かるとは思いませんでした―
SE (窓から入って来るファイ)
ファイ: 久しぶり―、ユゥイ
ユゥイ: 久しぶりだね、ファイ
小 狼: (驚愕) ファイ先生?! え?! でも、こっちにもファイ先生が!!
ファイ: そっちに倒れてたのは弟。双子のね―
小 狼: ええええ?!
ユゥイ: (優しい) ユゥイといいます。兄がいつもお世語になっています
小 狼: (混乱) いいい、いえ! こちらこそ!
有 子: (感心) ほんと、良く分かったわね
黒 鋼: ヒントがあったからな。最初のクイズは、『そっくりの二人』。調理実習室でも、『ふたつのうちのどちらかがアタリ』。音楽室では、『ピアノ』
ファイ: ピアノが?
黒 鋼: おまえが言ったんだろうが。『ずっと習っていたひとが側にいた』
ファイ: あ―、前に弟がピアノを習ってたって、黒きゅう先生に教えちゃってたなぁ。でもそれが双子だとは言ってなかったのに
黒 鋼: 最後の体育館は、この二人じたいがヒントだ。『双子の兄弟』
小 狼: そ、そうだったのか
小 龍: 小狼には知らせてなかったからな。途中でファイ先生とユゥイさんが入れ替わるって知ってたら、黒鋼先生に自然に対応出来なかっただろう
小 狼: そ、そうかな
小 龍: そうだ
黒 鋼: 最初に理事長が言ってた、『同じだけど同じじゃない、大事なもの』。つまり、宝物はこいつの双子の弟だろ
有 子: ま―。黒鋼先生じゃないみたい。っていうか別人? 体育館が真っ暗になった時、黒鋼先生も入れ替わってたりして
小 狼: (びっくり) ええ?! 黒鋼先生も双子なんですか?!
黒 鋼: 違う!
有 子: 何気に乗るわね、小狼君
小 龍: いや、こいつは真剣です
小 狼: (分からない) え? え?
ファイ: 小郎君も天然だから
小 狼: え?
■ 調理実習室
SE (四月一日が焼き鳥を焼いている)
有 子: 四月一日―。つまみがなくなった
黒モコナ: 焼き鳥、もっと―
四月一日: 今持っていきます! (怒) ったく、なんで休日の、それもこんな時間に調理実習室でおさんどんせねばならんのじゃ!
ひまわり: 四月一日君、すっごく美味しいよ
四月一日: (ころっ) もう何体でも焼くから、どんどん食べてね、ひまわりちゃ―ん!
百目鬼: 砂肝、もっと焼け
四月一日: (怒) てめぇで焼け!
サクラ: 本当にそっくりですね、ユゥイさんとファイ先生
ユゥイ: (ファイより落ち着いた話し方で) 小狼君達もね
小 龍: いつ日本に?
ユゥイ: 昨日帰ってきたばっかりなんだ。ずっとイタリアで店をやってたから
白モコナ: 何のお店なの?
ユゥイ: レストランだよ。イタリアンの
白モコナ: すごいね! お料理上手なんだ
ユゥイ: 好きだね、作るのは
サクラ: ファイ先生は化学の先生で、ユゥイさんはコックさん
ひまわり: 色々混ぜたり作ったりする所が、似てるのかな
ユゥイ: (笑って) そうだね
黒モコナ: 四月一日も料理すごく上手なんだぞ
白モコナ: 美味しいよ。ほら
ユゥイ: ありがとう
SE (ユゥイ、食べている)
ユゥイ: (優しく) うん、本当に美味しいね
四月一日: (緊張) あ、有り難う御座います
ユゥイ: 来月から、調理実習の講師として、この学校にお邪魔する事になったんだ。君と一緒に料理するのが楽しみだよ
四月一日: (照れる) いや、そんな……
百目鬼: ネギマ焼け
四月一日: (つっこみ) おまえさっき砂肝っつっただろうが!
有 子: ほんと、ユゥイ先生の料理、楽しみね―。お酒が進む感じのを是非お願い
四月一日: いや、学校で酒進んじゃまずいでしょ
有 子: 四月一日ったら、堅いわねぇ。百目鬼君は一緒に飲むでしょ?
百目鬼: いただきます
黒モコナ: モコナも!
SE (有子、ワインを取り出して机に置く)
四月一日: って、それ!!
有 子: (ご機嫌) ユゥイ先生のイタリアン土産。赤ワインよ―。みんなで飲みましょ―
四月一日: ちょっと休日だからって!
有 子: グラス―グラス―
白モコナ: モコナも!
SE (離れた所で食べている黒鋼先生とファイ先生)
ファイ: ね―。黒みゅう先生ってば―
黒 鋼: ……
ファイ: ほんとうに知らなかったんだって。あの体育館で真っ暗になった時、外に連れていかれるまで、ユゥイが宝物役だって
黒 鋼: ……
ファイ: ほんとうだって―。ユゥイが帰って来た事も知らなかったし。有子先生が、内緒にしとけって言ったんだって
黒 鋼: ……
ファイ: 体育館の外で説明されて、オレもびっくりしたんだよ―
黒 鋼: ……
ファイ: え―ん、信じてよ―
黒 鋼: ……
ファイ: 今日、黒ぴっぴ先生の部屋に、とっておきの日本酒お持ちしますから―
黒 鋼: ……ふん
ファイ: わ―い、ご機嫌ちょっと直った―
黒 鋼: ……同じだけど同じじゃない
ファイ: ん―?
黒 鋼: 小狼達もそうだが、おまえ達も性格、随分違うんだな
ファイ: でも、顔はそっくりでしょ? 今でもわざと似せてたら、まわりのひと殆どどっちがどっちか分からなくなるもん―
黒 鋼: その年でまだそんな事やってんのか
ファイ: あはは。でも、ホント、良く分かったよね。体育館で倒れてたのがオレじゃないって。服まで同じだったのに。やっぱり野生のカン?
黒 鋼: ……シャツのボタンだ
ファイ: え?
黒 鋼: ボタンを縫いつける糸。他のは白いだが、上から2番目のボタンだけ、おまえのは糸の色がわずかに違う。俺の裁縫箱にあった行成色だ
ファイ: ……体育館で倒れたユゥイのは、全部白かった、と
黒 鋼: おう
ファイ: (……感心) 黒様ってなんか思ってたより、凄いひとかも
黒 鋼: 思ってたよりってのはなんだ
ファイ: や―。ちゃんと推理したり出来るんだな―って。意外にも
黒 鋼: (怒)……意外ってなぁ、どういう意味だ
ファイ: あ―、怒らない―で。本心だから
黒 鋼: ぶっ飛ばすぞ、てめぇ!
ファイ: きゃ―
SE (どたばた追いかけっこする、黒鋼とファイ)
白モコナ: 追いかけっこだ―
黒モコナ: やれやれ―
サクラ: ええっと。宝探しをしたら、黒鋼先生とファイ先生の友情が深まって
小 狼: 仲良くなるからって、有子先生が
小 龍: 言ってたんだがな
ひまわり: だから、もっと仲良しになったじゃない?
百目鬼: つくね焼け
四月一日: 命令すんな!
SE (まだ追いかけっこ中の、黒鋼とファイ)
ファイ: あ! いいもの飲んでる―! オレの分、残しておいてね―
黒 鋼: 待てこのやろ! (気づいて) ああ! 生徒らに何飲ましてんだ、理事長!
有 子: あはははは。黒鋼先生にもちゃんと分けてあげるわよ―
SE (有子、ユゥイにワインをついでもらいつつ)
有 子: 今日は協力してくれてありがと
ユゥイ: (優しい) いいえ。日本で教師になると聞いて驚きましたが、ファイが楽しそうで良かったです
有 子: (笑って) 貴方もこの学園に来てくれれば、毎日楽しいことでいっぱいよ
ユゥイ: 今日みたいな?
有 子: 今日以上に。堀鐔学園、いつも平和よ。適度に乱すけれどね
-END-
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